厚生労働科学研究(第3次対がん総合戦略研究)推進事業実施要綱
1. 目的
この事業は、厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) に関し、当該研究事業の採択課題の研究を支援するため、外国人研究者の招へい、外国への日本人研究者等の派遣、外国の研究機関等への委託、若手研究者の育成活用、研究支援者の活用及び研究成果等の普及啓発等に係る事業を遂行することにより、もって、我が国の厚生労働科学研究の推進に資することを目的とする。
2. 実施主体
この事業の実施主体は、財団法人がん研究振興財団 (以下「財団」という。) とする。
3. 実施事業
(1) 外国人研究者招へい事業
ア. 趣旨
この事業は、優秀な外国人研究者を招へいし、国際共同研究を推進することにより、厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) の向上に資するものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 外国人研究者の募集、選考及び採用
- (イ) 外国人研究者の招へいに係る各種の折衝及び事務処理
- (ウ) 外国人研究者の旅費及び滞在費の支給
- (エ) 外国人研究者が行う研究等に関する便宜供与
- (オ) 当該事業に係る報告集の作成
- (カ) 国際協力体制に関する諸外国の機関との協議及び調整
ウ. 実施基準
- (ア) 対象となる外国人研究者
当該研究事業の採択課題の分野に係る世界各国の優れた研究者
- (イ) 外国人研究者の決定方法
- a. 当該研究事業の主任研究者は、総括研究者 (各研究分野の取りまとめを行うため選任された者をいう。以下同じ) を経由し、次の書類を財団に提出する。
財団は、当該書類の内容を審査のうえ、決定するものとする。- (a) 外国人研究者と共同研究を希望する研究分野
- (b) 招へいを要望する外国人研究者の履歴書及び研究実績
- (c) 招へいを要望する外国人研究者の招へい期間及び所属する機関の長等の推薦書
- (d) 受入研究機関等の承諾書
- (e) 招へいによって期待される効果
- b. 財団は、外国人研究者の所属する研究機関等と折衝、協議を行う。
- c. 財団は、外国人研究者の受入れについて受入研究機関等と所要の調整を行う。
- d. 財団は、外国人研究者の決定について、あらかじめ厚生労働大臣に協議するものとする。
- a. 当該研究事業の主任研究者は、総括研究者 (各研究分野の取りまとめを行うため選任された者をいう。以下同じ) を経由し、次の書類を財団に提出する。
- (ウ) 財団が採用する外国人研究者は、財団の非常勤職員とし、次の経費を支給する。
- a. 赴任旅費
原則として、航空費、移転料及び扶養親族移転料等を国家公務員の例に準じて算出した額、ただし、3カ月以上の滞在者は長期として取扱うものとする。
- b. 滞在費
財団が厚生労働大臣に協議のうえ作成した支給基準に基づいて算出した額。
- a. 赴任旅費
- (エ) 受入れ機関
主任研究者又は、主任研究者と研究項目を分担して研究を実施する者 (分担研究者) の所属機関とする。
- (オ) 研究等に関する便宜供与
- a. 財団は、国内学会出席旅費の支給等円滑な研究が図られるよう配慮する。
- b. 財団は、外国人研究者の滞在に支障をきたさないよう配慮する。
- (カ) 外国人研究者の行った成果の帰属は、財団が厚生労働大臣と協議のうえ決定する。
(2) 外国への日本人研究者等派遣事業
ア. 趣旨
この事業は、わが国の研究者等を外国の大学、研究機関等に派遣して厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) を実施し、又は外国における研究状況等を調査し、或いは今後の研究計画を調整する等、その成果を当該研究に反映させるものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 日本人研究者等の募集、選考及び採用
- (イ) 日本人研究者等の派遣に係る各種の折衝及び事務処理
- (ウ) 日本人研究者等の旅費及び研究費の支給
- (エ) 当該事業に係る報告集の作成
ウ. 実施基準
- (ア) 派遣対象となる日本人研究者等
当該研究事業の主任研究者の推薦する者。
- (イ) 日本人研究者等の派遣決定
- a. 当該研究事業の主任研究者は、総括研究者を経由し、次の書類を財団に提出する。財団は、当該書類の内容を審査のうえ、決定するものとする。
- (a) 日本人研究者等に対する推薦書
- (b) 日本人研究者等の履歴書及び研究実績
- (c) 日本人研究者等の希望する研究内容、派遣先及び派遣期間
- (d) 日本人研究者等の所属する研究機関等の長の承諾書
- (e) 派遣先からの受入承諾書
- b. 財団は、派遣対象となる候補者の研究テーマ及び派遣目的を勘案して派遣者を決定する。
- c. 財団は、派遣者の決定にあたって、あらかじめ厚生労働大臣に協議するものとする。
- a. 当該研究事業の主任研究者は、総括研究者を経由し、次の書類を財団に提出する。財団は、当該書類の内容を審査のうえ、決定するものとする。
- (ウ) 日本人研究者等の派遣先
派遣先は、世界各国の大学及び研究機関等とする。
- (エ) 派遣旅費
外国へ派遣される日本人研究者等には、国家公務員の例に準じて算出した額の派遣旅費を支給する。
- (オ) 研究費
外国へ派遣される日本人研究者等のうち、長期派遣については1人当たり6,000,000円の範囲内、短期派遣については1人当たり3,000,000円の範囲内で研究費を支給することができる。
- (カ) 復命報告書の提出
外国へ派遣された日本人研究者等は、復命報告書を提出するものとする。
- (キ) 外国へ派遣された日本人研究者等は、事業の成果又はその経過の全部若しくは一部を刊行し、又は雑誌等に掲載する場合には、当該事業の成果である旨を明記しなければならない。
- (ク) 財団は、派遣された日本人研究者等の研究成果を当該研究に資することとする。
(3) 外国の研究機関等への委託事業
ア. 趣旨
この事業は、外国の研究機関等で実施した方が効率的な調査研究及びわが国では供給困難な研究材料の開発等を外国の研究機関等に委託して実施することにより厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) のより一層の推進を図るものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 受託機関及び委託内容等の選定
- (イ) 委託事業に係る各種の折衝及び事務処理
- (ウ) 委託費の支出
ウ. 実施基準
- (ア) 委託する調査・研究等
委託する調査・研究等は、当該研究事業の総括研究者からの申請に基づき財団が決定する。
- (イ) 受託機関
受託機関は、当該研究事業の総括研究者からの申請に基づき財団が外国の研究機関と協議、折衝を行い決定する。
- (ウ) 財団は、(ア) 及び (イ) について、あらかじめ厚生労働大臣と協議のうえ決定する。
- (エ) 財団は、受託機関から報告書を提出させるものとする。
- (オ) 財団は、この事業の成果を当該研究に資することとする。
(4) 若手研究者育成活用事業
ア. 趣旨
この事業は、若手研究者を厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) に参画させることにより当該研究の推進を図るとともに、将来のわが国のがん研究の中核となる人材を育成するものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 当該研究の推進及び将来のわが国のがん研究の中核となる人材を育成することを目的として財団が採用する若手研究者 (以下「リサーチ・レジデント」という。) の募集、選考、採用及び処遇に関すること。
- (イ) リサーチ・レジデントの研究に係る各種折衝及び事務処理
- (ウ) リサーチ・レジデントの研究等に関する便宜供与
- (エ) 当該事業に係る報告集の作成
ウ. 実施基準
- (ア) 受入希望の申請
主任研究者は、総括研究者を経由し、リサーチ・レジデントの受入れを希望する研究分野、人数等を財団に提出する。
- (イ) 資格
リサーチ・レジデントの応募資格は、博士の学位を有する者又はこれと同等以上の研究能力があると認められる者で、リサーチ・レジデントとしての期間中他の常勤的な職に従事しない者とする。
- (ウ) 選考・処遇
- a. 財団は、リサーチ・レジデントの希望者を募集し、選考決定する。
- b. リサーチ・レジデントは、財団の非常勤職員とする。
- c. リサーチ・レジデントには、厚生労働大臣に協議のうえ作成した支給基準に基づき非常勤職員手当、通勤手当、住宅手当等を支給する。
- d. リサーチ・レジデントの採用期間は、原則として1年間とし、対象となる主任研究者の採択課題の継続実施が認められる場合に限り、最長3年間を限度として1年毎に延長することができる。
- (エ) 研究等に関する便宜供与
- a. 財団は、リサーチ・レジデントの育成及びがん研究の推進が図られる研究機関等にリサーチ・レジデントの受入れを依頼する。
- b. 財団は、リサーチ・レジデントの受入研究機関において円滑な研究等を行うために必要な便宜が与えられるよう配慮する。
- c. 財団は、リサーチ・レジデントが国内で開催される当該研究に関連する学会等に出席する旅費を支給することができる。
(5) 研究支援者活用事業
ア. 趣旨
この事業は、厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) の研究者を支援することにより、当該研究の推進に資するものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) の研究者を支援することを目的として採用する者 (以下「研究支援者」という。) の募集、選考及び採用等に関すること。
- (イ) 研究支援者の活用に係る各種の折衝及び事務処理
- (ウ) 研究支援者の活用等に関する便宜供与
ウ. 実施基準
- (ア) 受入希望の申請
主任研究者は総括研究者を経由し、研究支援者の受入れを希望する研究分野、人数等を財団に提出する。
- (イ) 資格
学士の学位を有する者又は第3次対がん総合戦略研究の実施に当たって必要な能力を有する者とする。
- (ウ) 選考、処遇
- a. 財団は、研究支援者の希望者を募集し、選考決定する。
- b. 研究支援者は、財団の非常勤職員とする。
- c. 研究支援者には、厚生労働大臣に協議のうえ作成した支給基準に基づき、非常勤職員手当、通勤手当、住居手当等を支給する。
- d. 研究支援者の採用期間は、原則として1年間とし、対象とする主任研究者の採択課題の継続実施が認められる場合に限り最長3年間を限度として1年ごとに延長することができる。
- (エ) 研究等に関する便宜供与
- a. 財団は、受入研究機関等において円滑な研究支援を行うため必要な便宜が与えられるよう配慮する。
- b. 財団は、研究支援者が国内で開催される当該研究に関連する学会に出席するための旅費を支給することができる。
(6) 研究成果等普及啓発事業
ア. 趣旨
この事業は、厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) の研究成果等について、関係の深い分野の専門的研究を行っている研究者や専門的な知識を持たない一般の国民を念頭に置いた発表会 (以下「発表会」という。) を開催し、また、当該研究の取り組みを明確にしたわかりやすい冊子 (以下、「パンフレット」という。) 等を作成することにより、がん研究の一層の推進に資するとともに、厚生労働科学研究を含めた科学技術に対する国民の理解の増進と関心の喚起に資することを目的とするものである。
イ. 事業の内容
- (ア) 発表会の開催
- (イ) パンフレット等の作成
ウ. 実施基準
I. 発表会
- (ア) 発表会の決定
- a. 財団は、以下のいずれかの条件に適合するものの中から内容等を決定し、発表会を実施する。
- (a) 厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) により実施した研究の成果。
- (b) 厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) に関係の深い研究分野の研究者の特別講演、当該研究と密接に関連している他省庁の研究成果の発表、パネルディスカッション等、発表会の内容に幅を持たせることにより普及啓発の効果が高まると期待されるもの。
- b. 財団は、発表会の実施については、あらかじめ厚生労働大臣に協議するものとする。
- a. 財団は、以下のいずれかの条件に適合するものの中から内容等を決定し、発表会を実施する。
- (イ) 財団は、発表者に次の経費を支給する。
- a. 旅費
原則として、国家公務員の例に準じて算出した額の航空運賃等
- b. 謝金
財団が厚生労働大臣に協議のうえ作成した支給基準に基づいて算出した額
- c. その他発表に必要な経費
- a. 旅費
- (ウ) 発表会に関する便宜供与
財団は、発表者との円滑な協力が図れるよう配慮する。
- (エ) 開催の公表等
財団及び研究者は、発表会開催及びその趣旨を広く周知するよう努めるとともに、当該事業による開催である旨を明確にしなければならない。
II. パンフレット等の作成
- (ア) 財団は、パンフレット等を作成するにあたって、国民が当該研究の取組を容易に理解できる内容としなければならない。
- (イ) 財団は、パンフレット等の掲載内容の決定については、あらかじめ厚生労働大臣に協議するものとする。
- (ウ) パンフレット等の活用
作成したパンフレット等については、発表会、地方公共団体等へ配布するなど、有効に活用するものとする。
4. 国庫の補助
国庫の補助は、各年度毎に予算の範囲内で別に定めるところにより行う。
5. その他
(1) 委員会の設置
厚生労働科学研究 (第3次対がん総合戦略研究) 推進事業を円滑に推進するため、財団に委員会を設け重要事項を審議するものとする。
(2) 規程等の作成
事業の実施に当たっては、委員会の議を経て所要の規程等を定め、それに基づき実施するものとする。
(3) 報告
事業の進捗状況、結果については、適宜財団の理事会及び評議員会に報告するものとする。
(4) 経理
事業の経理は、特別会計により実施する。
(5)
本要綱については、第3次対がん10か年総合戦略が開始された平成16年4月1日から適用する。
また、本要綱によりがたい場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の承認を受けて、その定めるところによるものとする。